(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)は、市場にストレスがかかった時における英国債市場の回復力を高めることを目的とした提案を発表した。2022年の英国債危機の再発を防ぐ狙い。
英中銀は4日、国内レポ市場の改革に関する討議文書を公表した。レポ市場は投資家が国債を担保に資金を借り入れ、トレーディングのレバレッジを高めるために利用する。提案には、レポ取引の中央清算の拡大や、非清算取引に対する担保の最低ヘアカット(割引率)の導入などが盛り込まれている。
22年には利回り急騰をきっかけに、年金負債対応投資(LDI)戦略による英国債投げ売りが発生した。英中銀はこうした市場リスクを抑えようと、数カ月にわたり専門家との協議を続けていた。折しも英長期債利回りは27年ぶりの水準に上昇し、同国債に再び注目が集まっている。
英中銀で金融安定を担当するブリーデン副総裁は「市場に基づく金融と中核的なポンド金利市場が、衝撃を増幅させるのではなく、吸収する役割を果たすことが欠かせない。それによって市場にストレスがかかる期間においても、実体経済に必要なサービスを金融システムが提供し続けることができる」と発表文で論じた。

原題:BOE Proposes Gilt Market Reform to Tame Risks From Leverage (1)(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.