米供給管理協会(ISM)が発表した8月の米非製造業総合景況指数は、半年ぶり高水準となった。新規受注の指数は約1年ぶりの大幅な伸びを示した。

新規受注は5.7ポイント上昇し56となった。上昇幅は昨年9月以来最大。事業活動の指数は55と、5カ月ぶり高水準。同指数は、ISM製造業指数の生産に相当する。

こうした需要に関する指標の堅調な伸びは、米経済の最大部分であるサービス業が勢いを取り戻しつつあることを示唆している。

一方、仕入れ価格の指数は、サービス業者が依然として厳しいインフレ圧力と闘っていることを示した。同指数は69.2と前月からやや低下したものの、2022年終盤以降で2番目に高い水準となり、関税の影響が浮き彫りとなった。

ISM非製造業景況調査委員会のスティーブ・ミラー委員長は発表文で、「今回も回答では関税の影響を指摘する声が増えた。年末の繁忙期に備える中、さらなる価格上昇を控えて事業活動や輸入が前倒しされている兆候がうかがえる」と述べた。

8月は12業種で業況が拡大。特に情報や卸売業、芸術、娯楽で拡大が目立った。一方で4業種は業況が縮小した。

受注残の指数は2009年以来の水準に低下。サービス業が人員増強に急いでいない理由を示す格好となった。

雇用指数はほぼ変わらずの46.5と、3カ月連続の縮小圏となった。

一方で今回の統計では、在庫と在庫景況感の指数が上昇。サービス業がサプライチェーンの混乱をうまく乗り越え、需要に対応するための物資を十分確保していることが示された。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Services Activity Expands at Fastest Pace in Six Months(抜粋)

(統計の詳細を追加し、更新します)

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