(ブルームバーグ):サイバーセキュリティー関連のソフトウエアを手掛ける米マカフィーは、現物支払い(PIK)型優先株の償還に乗り出した。利払いコストの負担を減らすのが目的。
マカフィーは28日電子メールで送付した文書で、発行済みの優先株式全てについて償還を進めると明らかにした。
匿名で語った事情に詳しい複数の関係者によると、同社は28日朝に四半期決算の発表と併せて償還計画を投資家に通知。対象となる優先株の総額は約11億7000万ドル(約1720億円)相当に上るという。
最高財務責任者(CFO)兼最高執行責任者(COO)のジェニファー・バイリー氏は電子メールで、「この償還は手元資金から全額賄われ、資本構成において最もコストが高い要素を排除できる措置だ」と説明した。
償還後も手元には約4億ドルの現金を確保できる見込みで、その資金を製品開発に投資するとバイリー氏はコメントしている。
同優先株は現物支払い型。利払いを現金で行わずに済む一方で、債務が増えていく仕組みを持つ。現在の利率は11%だと関係者は明かしている。
この資金調達は、2021年にアドベント・インターナショナルとペルミラが共同で率いる投資家グループがマカフィーを買収し非公開化する際に実行された。22年3月に完了した取引で、同社の企業価値は当時140億ドルと評価された。
アドベントとペルミラの担当者は問い合わせに対して回答を控えた。
原題:Cybersecurity Firm McAfee to Redeem Preferred Shares (1)(抜粋)
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