ボルトン元米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の自宅を連邦捜査局(FBI)が家宅捜索したと、関係者が22日に明らかにした。機密文書に関する捜査だという。

保守派の論客として知られるボルトン氏は、第1次トランプ政権在任中から最近に至るまで、トランプ氏の政策を厳しく批判してきた。トランプ氏は政策を巡る対立から、2019年にボルトン氏を解任した。

ジョン・ボルトン氏

トランプ米大統領は家宅捜索について事前には知らなかったとし、22日朝にテレビで見て知ったと主張している。「私はジョン・ボルトンのファンではない」と記者団に話した。

「私に知らさなくても良いからやるべきことをやるよう、連中には指示している」とトランプ氏。「実際のところ私は法執行の最高責任者だから、私が最初に動いても良いのだが、このやり方の方が望ましい」と話した。

ボルトン氏は退任後、「ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日」を執筆。これが機密情報に基づいているとして、トランプ氏は出版差し止めを求めて提訴したが、回顧録は出版された。

家宅捜索については、ニューヨーク・ポスト紙が先に報じていた。

ボルトン氏にコメントを求めたが現時点で回答はない。FBIはコメントを控えた。ただFBIのパテル長官は22日朝、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)に「法の上に立つ者はいない」と投稿した。

ボルトン氏は最近行われたABCとのインタビューで、トランプ氏の復讐を恐れているかとの質問に対し、復讐はすでに始まっていると答えた。

「私を含め複数の人物は与えられていた保護措置を撤回され、すでにトランプ氏に狙われている」とボルトン氏。トランプ氏のリーダーシップを「復讐の大統領」と表現した。

原題:FBI Searches Home of Trump Critic Bolton Over Documents Probe(抜粋)

(トランプ氏のコメントと最近のボルトン氏発言を加えます)

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