(ブルームバーグ):米ニューヨーク市マンハッタンのハドソンヤード近くにある18階建てのオフィスビルが、2018年の購入時の価格を大幅に下回る金額で売却された。事情に詳しい関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、不動産投資家のデービッド・ワーナー氏が「440ナインス・アベニュー」を現金1億ドル(約148億円)強で取得。これは前回の販売価格2億6900万ドルの半値以下となる。
今回の取引は、所有者だったタコニック・インベストメント・パートナーズと全米教職員保険年金協会(TIAA)の不動産部門ヌビーン・リアル・エステートがローン残高を下回る価格で売却する「ショートセール」だった。
住宅ローン貸し手であるメットライフの関連会社も売却に同意したという。仲介はCBREグループのダグ・ミドルトン、ジャック・スティルワゴン両氏が務めたという。
ヌビーンとメットライフはコメントを控えた。CBRE、ワーナー氏、タコニックはコメント要請に応じていない。
1927年に建設されたこのビルの延べ床面積は41万1000平方フィート(3万8000平方メートル)。ブラックロックやKKRなど著名なテナントを引きつけてきたマンハッタンの最西端に位置している。
一方、近年の金利上昇やリモートワークの定着を背景にオフィスビルの不動産価値は全米で急落している。
原題:Office Tower by NYC’s Hudson Yards Sells at Over 50% Discount(抜粋)
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