(ブルームバーグ):米国で住宅購入契約の解約が7月として過去最悪の水準となった。不安を感じる買い手が、購入を見送るケースが相次いだ。
不動産仲介会社レッドフィンによると、先月の解約件数は約5万8000件に達した。売買契約に至った住宅の15.3%に相当し、2017年の統計開始以来、7月として最も高い解約率となった。
住宅ローン金利が高止まりし、住宅価格が20年序盤から50%上昇しており、住宅市場に割高感が広がっているが、それだけが要因ではない。経済の先行き不透明感から、買い手が例年より慎重になっている面もある。さらに、多くの地域で売り出し物件が増え、買い急ぐ必要性が薄れていることもある。

7月は、住宅建設が盛んな地域で解約率の高さが目立った。こうした地域では在庫が積み上がっている。テキサス州サンアントニオでは解約率が約23%と高水準を記録。これにフロリダ州のフォートローダーデールやジャクソンビル、ジョージア州アトランタが続いた。
レッドフィンはリポートで、買い手側は「多くの市場で交渉力があり、急いでいないケースが多い」と指摘。「ホームインスペクション(住宅診断)期間中により好条件の住宅が売りに出されたり、修繕したくない欠陥が見つかったりすれば、購入を見送ることもある」と説明した。
原題:Homebuyers in the US Canceled Contracts at Record Rate for July(抜粋)
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