(ブルームバーグ):22日の東京株式相場は主要株価指数が前日終値を挟んで方向感に乏しい展開。ジャクソンホール会合でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え、全般的に様子見ムードが強い。
金利上昇や堅調な物価が追い風となり、銀行や保険など金融株に買いが増加。米国の製造業活動指数の高水準や外国為替市場のドル高・円安を受け、電機や自動車など輸出関連、非鉄金属など素材株も高い。取引開始直後は一時安かった半導体関連株も持ち直し傾向にある。
半面、陸運や小売り、不動産など内需関連の一角は軟調で、指数の重しとなっている。
りそなホールディングスの武居大暉ストラテジスト
- ジャクソンホール会合では、短期的に議長発言後に反応する可能性はもちろん否定できないが、モメンタムや構造が変わることはないだろう
- 株に関しては、ドル・円の動向が一番気にかかる
- 米エヌビディア報道については、いったん続報を待ちたいというところ。来週が決算でそこも踏まえてガイダンスなどいろいろな材料を整理してからになるだろう
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト
- 米製造業の景況感は底堅い。関税の影響は春先に身構えていたほどではない
- 為替の円安とともにきょうの日本株にとって好材料
- パウエル議長の講演内容に関して市場では見方が分かれており、金融市場は動きづらい
- 従来姿勢を維持して利下げはデータ次第と発言すればタカ派的と受け取られて株安・円安が進む一方、市場に配慮して9月利下げを示唆するようなら市場に安堵感(あんど)が出そう
- 日本株は8月からの上昇ペースが速いため、来週にかけてもう少し調整が入ってもおかしくない
インサイト
- 東証33業種中21業種が上昇、保険が上昇率トップ、化学は下落率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は0.1%高
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