(ブルームバーグ):米食品医薬品局(FDA)は、「スーパーグープ」などのメーカーが製造し人気が高まっているムースタイプの日焼け止め製品について、連邦法に適合しておらず効果に乏しい可能性があると警告を発した。
FDAは「ムースタイプの日焼け止めは効果が不十分な恐れがあるため、注意が必要だ」とX(旧ツイッター)に投稿。5社に警告文書を先に送付したとしている。
FDAは日焼け止めをローションやクリーム、スティック、スプレーなどの形状で販売することは規制で認められているが、泡(フォーム)やムースは許可されていないと説明した。
FDAはさらに、一部のムース製品はホイップクリームの容器に似ており、誤飲のリスクもあると指摘した。
スーパーグープの広報担当者はFDAの警告について、「製品の表示に関するものであり、安全性や有効性、処方とは無関係だ」と説明。同社は「顧客の期待する高い基準を維持するとともに、FDAと協力して問題の解決に当たっている」とした。
FDAが警告文書を出したのはスーパーグープのほか、バケーション、ファレン、ケー・アンド・ケア・オーガニクス、カラニ・サンウエアで、15営業日以内に回答するよう求めた。
このうちスウェーデン・ストックホルムに本拠を構えるカラニは、FDAの通告を受けて米国向けウェブサイトから該当のムース製品を速やかに削除したと説明。「当社は製品の品質と有効性、安全性に自信を持っており、いずれも欧州連合(EU)の厳格な要件を満たすか、それを上回っている」とコメントした。残る3社からはコメントは得られなかった。
FDAにさらなるコメントを求めたのに対し、ソーシャルメディアでの発信を参照するよう返答があった。
ムースタイプの日焼け止め製品は、SNS上で話題となったことやキム・カーダシアン氏らセレブが取り上げたことをきっかけに米国内でこのところ人気が急上昇している。ディスカウントストア大手のターゲットやアルタ・ビューティーなどの大手コスメチェーンでも販売されている。
原題:Trendy Mousse Sunscreens May Not Actually Work, FDA Warns (2)(抜粋)
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