人工知能(AI)向けクラウドサービスを手掛ける米コアウィーブが12日に発表した4ー6月(第2四半期)決算では、損失が大幅に拡大した。AI開発者からの需要に対応すべく投資を継続したのが響いた。7ー9月(第3四半期)の営業利益見通しも市場予想を下回り、同社の株価は時間外取引で一時10%下落した。

発表資料によると、調整後純損失は1億3080万ドル(約193億円)と、前年同期の500万ドルから大幅に拡大。アナリスト予想は9630万ドルの赤字だった。

マイケル・イントレーター最高経営責任者(CEO)は発表資料で「AIへの前例のない需要に応えるべく、急速に事業規模を拡大している」と述べた。

需要に対応するための供給拡大競争が収益性を引き続き圧迫する見通し。イントレーター氏はアナリストとの電話会議で、7-9月の営業利益は1億6000万-1億9000万ドルになると述べた。市場予想は1億9200万ドルだった。

コアウィーブは、オープンAIやマイクロソフトなどを顧客に抱えており、AI関連への投資意欲を背景にウォール街で注目を集めている。事業拡大に向け積極的な投資を行っており、7月には全額株式交換により暗号資産(仮想通貨)マイニング(採掘)大手の米コア・サイエンティフィックを買収することで合意した。

コアウィーブの4-6月の売上高は約3倍の12億1000万ドルに達し、予想の10億8000万ドルを上回った。通期の売上高見通しは51億5000万-53億5000万ドルに引き上げた一方、設備投資額と調整後営業利益の見通しは据え置いた。

4-6月の設備投資額は29億ドルで、1ー3月を約10億ドル上回った。データセンターの需要に対応しようとしている。7ー9月の設備投資額見通しは29億-34億ドル。

6月末の受注残は301億ドルだった。

同社の株価は3月の新規株式公開(IPO)以降、3倍余り上昇している。

原題:CoreWeave Falls as Losses Widen on Data Center Investments (2)(抜粋)

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--取材協力:Dina Bass.

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