(ブルームバーグ):ベトナムのチン首相は8日、政府が掲げる2025年の経済成長目標である8%超を達成するためには、10-12月期に少なくとも8.4%の国内総生産(GDP)成長率が必要だと述べた。
政府ウェブサイトに掲載された資料によると、チン首相は月例閣議で、外国からの投資による大規模プロジェクト誘致や輸出、国内消費といった従来の成長エンジンが期待を下回っていると指摘した。
同首相は、米国の関税政策により輸出が減速しているほか、今年1-10月の国内消費は年間目標の12%には届かない方向で、公共投資の支出も予定より遅れていると懸念を示した。
これらの課題に対処するため、政府は南米の関税同盟メルコスル(南部共同市場)および湾岸協力会議(GCC)との貿易協定に向けた交渉が進んだ段階にあると述べた。
首相は「短期的にも長期的にも、バランスが取れた合理的かつ効果的な成長とインフレの関係を確保することが目標だ」とし、「合理的かつ柔軟で効果的な為替レートと金利」に加え、安定した国内金市場が必要だと指摘した。
また、総延長3245キロの高速道路の完成を含め、政府は年末までにインフラプロジェクトを加速しなければならないと強調した。
政府ウェブサイトに掲載された別の資料によると、グエン・ドゥック・チー財務副大臣は、ベトナムが年末までに500兆ドン(約2兆9250億円)の国債発行を計画していると述べた。ベトナム債券市場協会のデータによれば、24年の国債発行額は約330兆ドンだった。
同副大臣は、25年末までにさらに500兆ドンの社債が発行されるとの見通しを示した。同協会によると、昨年の社債発行額は443兆5000億ドン。
チー氏は「26年には債券市場と株式市場の両方が力強い成長を遂げ、市場参加者の資金需要を満たし、商業銀行融資への依存を一部軽減できると見込んでいる」と語った。
原題:Vietnam PM Says 4Q GDP Must Expand 8.4% to Meet Growth Goal (1)(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.