アジア最大の情報技術(IT)サービス企業、タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が来年3月31日までの年度に、全世界の従業員の約2%に当たる最大1万2000人を削減する。

インドの金融メディア、マネーコントロールがTCSの最高経営責任者(CEO)の発言を引用して27日に報じた。スキルのミスマッチや急速な技術変化が背景。

報道によれば、K・クリティヴァサンCEOは電子メールでの質問に対し、「今回の措置で、主に中間管理職と上級管理職層を中心に、グローバル従業員の約2%に影響が生じる」と回答した。4-6月(第1四半期)の業績発表によると、TCSの従業員数は6月30日時点で約61万3000人だった。

今回の人員削減は、インドの2800億ドル(約41兆4000億円)規模のソフトウエアサービス業界全体が直面する課題を浮き彫りにするものだ。マクロ経済面の逆風や地政学的な不安定性、人工知能(AI)への移行加速などにより、企業は支出を見直している。

需要軟調や大規模なアウトソーシング契約に対する圧力が懸念材料となり、TCSの株価は年初来で22%余り下落している。

報道によれば、削減はグローバルに機能横断的に実施され、削減対象者には退職通知期間の給与支払いや退職金手当、保険給付の延長、再就職支援が提供されるという。

原題:TCS to Slash 12,000 Jobs Globally Amid Tech Shift, MC Reports(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.