(ブルームバーグ):ホワイトハウスのレビット報道官は17日、トランプ米大統領が慢性静脈不全と診断されたと明らかにした。ただ、医師はトランプ氏の健康状態について「引き続き極めて良好」と話しているという。
報道官によると、トランプ氏(79)は、最近撮影された写真で足首の腫れや手のあざが確認されたことを受け、検査を受けた。
足首の腫れは、静脈弁の損傷により、足から心臓へ血液を送り戻す働きに支障をきたすことで起こる静脈疾患に関連している。レビット氏は「特に70歳以上に多く見られる一般的な症状だ」と説明した。
ホワイトハウスの医師ショーン・バルバベラ氏はその後に出した文書で「深部静脈血栓症(DVT)や動脈疾患の兆候は一切確認されなかった」とし、「心不全、腎機能障害、全身性疾患の兆候も確認されなかった」と説明。その上で「大統領の健康状態は極めて良好だ」と述べた。
レビット氏によると、トランプ氏は足首に関連する「不快感はまったく感じておらず」、下腿(かたい)の腫れに気づいたため、「念のため」の措置として検査を受けた。検査には血管検査、心エコー検査、超音波検査が含まれた。血液検査の結果も「正常範囲内だった」という。
手のあざについては「頻繁な握手」が原因であり、さらに「アスピリン療法に伴う、広く知られた良性の副作用でもある」と説明した。トランプ氏は現在、「標準的な心血管疾患予防プログラム」の一環としてアスピリンを服用しているという。
1月にトランプ氏は米国史上最高齢で大統領に就任した。2024年の大統領選では、当時82歳だったバイデン前大統領の年齢と体力についてトランプ氏が繰り返し批判を展開。バイデン氏は、健康状態への懸念が強まるきっかけとなった討論会での悲惨なパフォーマンスを受け、最終的に選挙戦からの撤退を表明した。
しかし、トランプ氏自身の健康状態についても、手や足首の画像から疑問の声が上がっている。先週の国際サッカー連盟(FIFA)クラブワールドカップで撮影された写真では、トランプ氏の足首が膨らんでいるように見えた。15日にペンシルベニア州への出張のためホワイトハウスを出発する際、大統領の手には、あざを隠すように何らかの化粧品が塗られているのを記者が目にした。
原題:Trump Diagnosed With Vein Disease Tied to Swollen Ankles (3)(抜粋)
(医師の説明や写真を追加して更新します)
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