(ブルームバーグ):米国内のはしか感染者総数が2025年半ば時点で33年ぶりの高水準に達した。
米疾病対策センター(CDC)は9日、1288件のはしか感染が確認されたと発表した。直近の大規模流行年だった19年の年間総数を既に上回り、1992年以降で最多を記録。全米の3分の2余りの州が少なくとも1件の感染を報告しており、3件以上の関連症例が発生した「アウトブレイク(集団感染)」は27件に上っている。

はしかの流行は今年1月から始まり、これまでに3人が死亡、そのうち2人はテキサス州に住むワクチン未接種の子どもだった。感染者の大半はワクチン未接種者だ。
トランプ政権は予防接種に対する幅広い支援を後退させている。ケネディ厚生長官ははしかワクチンと自閉症との関連性を主張している。
ケネディ氏は先月、CDCの「予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)」の委員全員を更迭し、ワクチン批判派を新たに任命。刷新された委員会は、はしかワクチンを含む小児・成人の予防接種スケジュールを見直す小委員会を設立した。
今年のはしかの急激な増加は、公衆衛生の専門家らを警戒させている。米国は2000年にはしかの継続的な感染拡大が12カ月連続で見られなかったことを受け、はしかの撲滅を正式に宣言した。米国医師会(AMA)よると、今回の流行はこれを覆す可能性があるという。
はしかは感染力が非常に強く、コミュニティー内での感染拡大を防ぐには少なくとも95%の予防接種率が必要とされている。はしか、おたふくかぜ、風疹(MMR)混合ワクチンは2回接種で97%の有効性がある。
現在の高い感染者数は、子どものワクチン接種率の低下に起因している可能性がある。CDCによると、23-24年度の幼稚園児の接種率は93%を下回り、19-20年度の95%から低下した。
米国医師会雑誌「JAMA」に掲載された予測によれば、現在の予防接種率の低下傾向が続いた場合、米国内のはしか感染が今後25年で5000万件を超える恐れがある。
原題:US Measles Cases Reach 1,288; Highest Level in Three Decades(抜粋)
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