(ブルームバーグ):米アップルのナンバー2として長年にわたり経営を支えてきたジェフ・ウィリアムズ氏が、今月中に最高執行責任者(COO)の職を退く。後任は同社幹部のサビ・カーン氏で、同社にとって大きな指導部の刷新となる。
8日の発表資料によると、ウィリアムズ氏は年内に退社する予定で、それに先立ちCOOを退任する。退社まではアップルのデザインチームとヘルスケア事業を引き続き統括する。その後、デザインチームはティム・クック最高経営責任者(CEO)の直轄になるという。
ウィリアムズ氏は10年強にわたりクック氏の右腕として、同社のサプライチェーンやスマートウオッチ「Apple Watch」のエンジニアリングを指揮してきた。また、ヘルスケア事業や保証サービス「アップルケア」の顧客サービスも担当。アップルの中枢的な意思決定者の1人として知られ、その退任は同社の歴史の中でも極めて重要な出来事となる。

ウィリアムズ氏(62)は、1998年にアップルに入社し、2015年にCOOに就任。それ以前は1980年代からIBMに勤務していた。
後任となるカーン氏は、アップルで30年近く勤務してきたベテランで、19年にオペレーション担当シニアバイスプレジデントに就任し、同社の経営陣に参画。当時から調達や製造を含むサプライチェーンの管理を担ってきた。
ウィリアムズ氏は長らくクック氏の後継候補と見られてきたが、ブルームバーグ・ニュースの報道によれば、後継者として最も可能性が高いのはハードウエアエンジニアリングのチーフ、ジョン・ターナス氏という。
ウィリアムズ氏の退任はクック氏の体制下で続く相次ぐ幹部交代の一環だ。昨年末にはルカ・マエストリ氏が最高財務責任者(CFO)を退任している。幹部の多くが同世代であり、社内では以前から大規模な世代交代が予想されていた。
原題:Apple Operations Chief to Retire in Major Changing of Guard (3)(抜粋)
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