トランプ米大統領が掲げる税制・歳出法案の上院案では、所得階層の下位20%が年間平均560ドル(約8万円)の負担増となる一方、富裕層は平均で6055ドル(約87万円)の恩恵を受ける見通しだ。

エール大学政策研究所「バジェット・ラボ」のエコノミストらによる分析は、同法案が低収入労働者から金を奪い、富裕層に減税するという民主党の批判を裏付けている。

法案による負担と恩恵の偏りは、税制と支出の仕組みが複雑に絡み合って生じている。メディケイド(低所得者向け医療保険)や補助的栄養支援プログラム(SNAP)への支出削減の影響を最も受けるのは低所得者層である一方、所得税の引き下げや州・地方税(SALT)控除上限の引き上げといった措置により、富裕層が最も大きな減税効果を得ることになる。

 

上院案が採決で可決されれば、最終法案に加えられる可能性がある。7月4日までに大統領の署名に持ち込むことを目指し、上院では減税法案の最終承認に向けた手続きが大詰めを迎えている。

なお、今回の分析に関税の影響は含まれていない。上院の交渉担当者らは、関税を所得税引き下げの財源とする可能性も示唆しているが、バジェット・ラボは、仮に関税が含まれた場合、この法案はさらに逆進的なものになると指摘している。

原題:Richest 20% Get Average $6,055 Income Boost in Trump Tax Bill(抜粋)

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