(ブルームバーグ):27日の東京株式相場は4日続伸。東証株価指数(TOPIX)は取引時間中の年初来高値を更新し、日経平均株価は5カ月ぶりに4万円台を回復した。米中が貿易合意に署名し、米ホワイトハウス報道官が上乗せ関税の期限延長に含みを持たせたことで投資家心理が上向いている。
トヨタ自動車やホンダ、日産自動車など輸送用機器が相場上昇をけん引。東京エレクトロンなど半導体関連株も買われている。
みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、貿易問題で進展の兆しがあり、上乗せ関税の期限延長を見込む投資家も出てきていると指摘した。
ホワイトハウスのレビット報道官は、上乗せ関税の一時停止措置が終了する7月9日の期限は「重要でない」と記者会見で語った。
三浦氏はこれは株式市場にとって追い風で、前日の米国株上昇に続いて日本株の買い材料となったと述べた。また、日経平均が4万円を上回ったことで投資家心理が一段と改善し、自動車などの大型株が恩恵を受けているとした。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、米利下げ観測の高まりも相場の押し上げ要因となっていると話した。
市場の強気ムードはアジア全体に広がっており、MSCIアジア太平洋指数は約4年ぶりの高値をつけた。ATグローバル・マーケッツのチーフ市場アナリスト、ニック・トウィデール氏は、中東情勢が落ち着いた上、貿易交渉が進展、米利下げ期待も高まっており、こうした要因が世界の株式相場を押し上げていると語った。

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- 東証33業種中27業種が上昇、輸送用機器が上昇率トップ、鉱業は下落率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は0.5%高
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