人気の写真編集・ソーシャルメディアアプリ「VSCO(ヴィスコ)」を運営するVSCOは、米アップルのスマートフォン「iPhone」向けに独自のカメラソフトを導入する計画だ。純正カメラに代わる選択肢を提供するサードパーティー開発者が相次いでいる。

この新アプリ「キャプチャー」では、撮影前にVSCO特有のフィルム風プリセットからフィルターを選ぶことで編集の手間を減らせるほか、インスタグラムやVSCO独自のソーシャルネットワークといったプラットフォームへの画像共有がより迅速に行える。

まずは、VSCOユーザーの多くが利用するアップルの基本ソフト(OS)「iOS」搭載端末で提供を開始する。アンドロイド版のリリースについては現時点で未定。キャプチャーは今週、アイルランドやオーストラリア、ニュージーランドなどの市場に試験的に投入され、夏の後半には米市場でも展開される予定だ。

VSCOの正式名称は「ビジュアル・サプライ・カンパニー」で、当初は米アドビの「ライトルーム」や「フォトショップ」といったソフトウエア向けにカラフルな写真フィルターを販売していた。2012年に独自のモバイルアプリをリリース。現在の登録ユーザー数は3億人を超える。

最近ではスマートフォンによる過剰に加工された写真に飽き始めた消費者やオンラインインフルエンサーもいる。

エリック・ウイットマン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「複雑過ぎる写真編集ソフトを避け、撮影の瞬間に理想の美学をより簡単に実現できるアプリを使う人が増えている」と語った。

原題:VSCO Debuts Standalone Camera App Rivaling Apple’s Own Software(抜粋)

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