(ブルームバーグ):中国政府の土地売却収入が10年ぶりの低水準に落ち込んだ。国内経済の大きな足かせとなっている不動産市場の低迷が依然として続いていることを浮き彫りにしている。
中国財政省が20日に公表したデータを基にブルームバーグが算出した5月の土地使用権売却収入は前年同月比14.6%減の1941億元(約3兆9300億円)。2015年5月以来の低水準を記録した。4月は4.3%増と、3カ月ぶりに増加に転じていた。
政府の歳入全体も減少。1-5月の累計で11兆2000億元にとどまっており、不動産市場の縮小が影響している。
一方で、政府の景気下支えに向けた支出が急増し、同期間の歳出は14兆5000億元に膨らんだ。ここ3年で最も速いペースでの支出拡大で、財政赤字は3兆3000億元に達した。
中国は、米国向け輸出に対する関税引き上げにも直面。地方政府の財政も圧迫され、成長支援のための投資拡大が難しくなっている。
ゴールドマン・サックス・グループの王立升エコノミストはデータ発表後のリポートで、「政府の土地売却収入は今年さらに5-10%減少する可能性があるとの予測を堅持している。不動産建設および投資はまだ底を打っていないとみている」とコメントした。
王氏は7-12月にさらなる財政支出拡大が見込まれると指摘。一部セクターのデフレ圧力を緩和し市場の信頼感を高めるのが狙いだ。
ただ、1-6月の経済成長率が5%を上回る見通しであることから、年内に予算の補正が行われる可能性はあるが、急を要するものではないだろうとしている。
原題:China Land Sales Income Hits Decade Low, Widening Budget Deficit(抜粋)
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