カナダのカーニー首相は、米政府の輸出規制指令により、米アンソロピックの最新人工知能(AI)モデルへの外国人によるアクセスが全面的に停止されたことについて、少数の有力なAIツールに依存するリスクが浮き彫りになったと述べた。

カーニー氏はアイルランド訪問中の14日に記者団に対し、「われわれが今、(アンソロピックのAIモデル)Mythos(ミュトス)とFable(フェイブル)を巡って置かれている状況は、特定のモデルへの過度な依存で起こり得ることだ」と語った。

その上で「この状況で誰かが何か間違ったことをしたわけではないが、これをただ受け入れ、教訓を得ず、拡充や多様化を進めないなら、われわれは間違ったことをしたことになる」と述べた。

今回の発言は、カーニー氏が首相就任以降掲げてきた政策の中心テーマである多様化と軌を一にする。これはとりわけ、カナダが米国に大きく依存する貿易構造に直接当てはまる。トランプ氏の下で米国は、自動車や鉄鋼など主要品目に高関税を課している。

それでもカーニー氏は、AIを巡ってカナダ、米両政府の間には「良好な情報の流れ」があり、アンソロピックの最新モデルについて「米国側が特定したリスクが幾つかある」と述べた。

カナダ銀行(中銀)とイングランド銀行(英中銀)の総裁を歴任し、以前はゴールドマン・サックス・グループで勤務したカーニー氏は、2008年の金融危機で明らかになった銀行間のシステミックな結び付きとの類似性を指摘。「モデルリスクの面で似たようなことがある」とし、そのため冗長性と多様性を追求すべきだと述べた。

原題:Carney Says Anthropic Ban Shows Risk of Relying on Big AI Models(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.