米国のイラン核施設への空爆などで中東地域の緊張が高まったことを受け、英BP、仏トタルエナジーズ、伊ENIの欧州石油大手3社は、予防的措置としてイラクの油田の人員を一時的に減らした。3社はイラクの主要な産油資産の運営に関わっているが、イラク国営石油会社バスラ・オイルは、生産には影響が出ていないとしている。

3社の対応は、生産への直接的な脅威が差し迫っていない場合でも、地域の不安定化がいかに早く世界のエネルギー供給網に影響を及ぼしうるかを示唆している。ブルームバーグがまとめたデータによると、イラクは石油輸出国機構(OPEC)でサウジアラビアに次ぐ第2の産油国で、5月時点で日量約410万バレルの原油を生産していた。

BPはコメントの要請に今のところ応じていない。トタルはコメントを差し控えた。ENIは23日、イラクのズバイール油田の人員を「予防的措置として」削減したと述べた。

BPは、世界最大級のルマイラ油田をイラクとペトロチャイナ(中国石油)と共同で運営している。バスラ・オイルによると、今回の人員退避による生産工程への影響は出ておらず、イラク側の人員が現地の業務と資産監視を、リモートオペレーターと連携して管理している。

イラク南部の油田を運営している中国企業は人員を退避させておらず、バスラ・オイルは「業務は円滑に継続されている」としている。また、ロシアのルクオイルの人員にも変更はないという。

原題:Oil Majors Scale Back Iraq Personnel as Mideast Tensions Rise(抜粋)

--取材協力:Alberto Brambilla、Francois De Beaupuy.

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