地方銀行など地方金融機関の一部で増加していた国債を裏付けとする仕組み貸し出しについて、金融庁がモニタリングした結果を論点としてまとめ公表する方針であることが分かった。

事情に詳しい複数の関係者によると、18日に都内で行われた全国地方銀行協会との意見交換会で、金融庁幹部が加盟行の頭取らに対して、年内をめどにリポートをまとめる意向を伝えた。金融庁の担当者はコメントを控えるとしている。

仕組み貸し出しは、証券会社などが設立した国債を保有する特別目的会社(SPC)に銀行が融資するという形の投資商品。「JGBリパ」(国債リパッケージローン)とも呼ばれ、国債に直接投資する場合と異なり、時価評価は求められない。貸し出しとして計上できることから、一部地銀で残高が増えていた。

関係者によると、意見交換会で金融庁幹部は、リスク管理体制が不十分な金融機関も一部あると指摘し、財務に一定の影響を持つ場合は、残高や時価情報などの自主的な開示を促した。また、開示の取り組みも含めモニタリングを強化する考えも示し、必要があれば開示の在り方をさらに検討していくという。

金融庁の屋敷利紀総合政策局長は2月、ブルームバーグの取材に対し、国債仕組み貸し出しの残高を大きく膨らませている銀行の姿勢を問題視し、実態検証に乗り出す意向を表明。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は同商品の取り扱いを停止した。

屋敷氏は、国債仕組み貸し出しについて「公正価値の把握が難しい商品性を有する」とし、デリバティブ契約の内容次第では、金利上昇時に逆ざやが生じる可能性があると指摘。また、流動性が低いため、金利動向によっては中途解約しようとしても売却に時間を要し、さらに損失が拡大する可能性もあると述べた。

国債仕組み貸し出しへの取り組みには差があり、ほとんど手がけていない地銀もある一方、一部では半年から1年で1000億円以上残高を増やした銀行もあるという。

(背景などを追加して記事を更新します)

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