米金利トレーダーらは、2026年5月に任期が満了するパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の退任後、米連邦準備制度がよりハト派的姿勢に即座に傾くと見込んでいる。そうした想定の下で有利な先物ポジションが、前例のない水準まで膨らんだ。

注目の先物のポジションは16、17日に続けて過去最高を更新した。トランプ大統領が指名するパウエル氏の後任が、直ちに利下げにかじを切るとの観測が背景にある。26年6月に新議長の下で最初の連邦公開市場委員会(FOMC)会合が開かれる。

トランプ大統領は過去数カ月、パウエル氏にフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の引き下げを迫ってきた。FOMC当局者らは当面動かず、トランプ政権が貿易相手国・地域に課す関税が景気とインフレにどう波及するか見守る構えだ。

18日まで開かれるFOMC会合では金利据え置きが広く予想される。関税の影響が消費者物価を押し上げるリスクを考慮し、FOMC参加者のドットプロット(金利予測分布図)が想定する年内の利下げ回数が減ることも考えられる。

連邦準備制度の政策見通しを反映しやすい担保付翌日物調達金利(SOFR)に連動する先物ポジションが積み上がり、トランプ大統領が次期FRB議長を「近いうちに」指名すると今月発言して以降、流れに弾みがついた。

FRB議長交代をにらんだ金利先物のトレードは、SOFR先物26年3月限を売り、同時に26年6月限を買う3カ月のスプレッド取引に相当し、来年前半に期日を迎える先物に不均衡が生じた。

スタンダード・アドバイザリー・ロンドンのG10戦略責任者スティーブン・バロー氏は「トランプ氏は金融緩和に明らかにより前向きな人物を後任に指名できるだろう。議会の承認手続きを乗り切ることが難しくなるかもしれない」とリポートで指摘した。

 

原題:Traders Pile Into Bets That Next Fed Chair Will Slash US Rates(抜粋)

--取材協力:Simon Kennedy.

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