(ブルームバーグ):石破茂首相は17日(現地時間)、主要7カ国首脳会議(G7サミット)出席のため訪れていたカナダで記者会見し、米国の関税措置を巡る交渉に関し、決着を急いで日本の国益を損なってはならないとの考えを示した。
首相は会見で、米国の関税措置について「自動車産業を含め多くの日本企業の収益に打撃を与えている」と指摘した上で、「世界経済に対し、直接的にも間接的にも多大な影響を及ぼしかねない」との懸念を示した。今後の交渉は「早期に合意することを優先するあまり、国益を損なうものであっては決してならない」と改めて強調した。
サミットに合わせて行われた日米首脳会議では、米国による関税措置に関する双方の溝が埋まらず、閣僚間の協議継続を確認するにとどまった。首相の発言は一方的に譲歩することはせず、引き続き日米双方の利益につながる合意を目指し、協議を粘り強く進める方針を明確にした形だ。
トランプ大統領は石破首相との会談について「素晴らしい会話だった」と大統領専用機内で記者団に語った。日本との貿易交渉で合意の可能性は「ある」としつつ、「日本人はタフだ」と述べた。
物価高対策
夏の参院選で争点となる物価高対策に関し、給付金は「本当に困っている方々に重点を置くことが可能だ」とし、野党が掲げる消費税減税より「給付金の方がはるかに効果的だ」との見解を明らかにした。
消費税は社会保障の貴重な財源であり、減税には「慎重な上にも慎重であるべきだ」と否定的な見解を重ねて明らかにした。
22日の会期末を控え、野党が内閣不信任決議案を提出した場合の対応について問われたが、「仮定の質問へのコメントは控える」と述べるにとどめた。物価高や米関税措置など喫緊の課題への対応に「決して間隙(かんげき)、隙間をつくることがないよう全力を尽くす」とも語った。
他の発言
- 物価高対応は減税よりも賃上げ実現が基本であり急務
- 給付金の加算対象、約1400万世帯が対象
- イランの核兵器開発は決して許してはならない
- 中国を巡る諸課題、G7で共に取り組むことで一致
- 原油・ガソリン価格の動向に注視
- 24日からオランダを訪問し、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する予定
(石破首相の発言を追加し、更新しました)
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