サウジアラビアの政府系ファンド(SWF)、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は傘下のテクノロジー企業について、新規株式公開(IPO)を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。サウジは経済多角化推進のため、資金調達の取り組みを強化している。

情報が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者によると、PIFはサウジ・インフォメーション・テクノロジー(SITE)のIPOを検討しており、複数の金融機関に関連業務の提案を求めた。検討はまだ初期段階で、IPOの規模や時期などの詳細は引き続き協議中だという。

PIFの担当者はコメントを避けた。

サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、約2兆ドル(約290兆円)規模の「ビジョン2030」計画を進めており、PIFは資金調達で中心的な役割を担う。石油への依存軽減を目指すサウジにとって、テクノロジーは重要な柱となっている。

テクノロジー分野に注力するサウジの取り組みは、トランプ米大統領が今月同国を訪問した際も浮き彫りとなった。PIFが支援する人工知能(AI)ソフトウエアに特化した新会社ヒューメインが設立されたほか、エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はヒューメインに大規模データセンタープロジェクト向け半導体を供給する計画を発表した。

原題:Saudi Arabia’s Wealth Fund Is Said to Explore Tech Unit’s IPO(抜粋)

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