中国で金利低下が進み、銀行の預金獲得競争が激しさを増している。そうした中で大口預金をすれば、米ウォール街でのインターン体験をあっせんするとうたう銀行が現れた。

福建省の興業銀行は100万ドル(約1億4500万円)以上を預け入れた家族に対し、中国国内の大手企業や米ウォール街の金融機関でのインターンシップ獲得を支援するという広告を中国のSNS「微信(ウィーチャット)」に投稿した。

それによれば、同行はプライベートバンキングの顧客またはその子どもたちを対象に、JPモルガン・チェースやシティグループを含む国内外の有力企業でインターンシップが得られるよう支援するという。

しかし、この提案はSNS上で批判を浴び、すぐに撤回された。広告では、新規顧客に少なくとも1000万元(約2億円)、既存顧客なら500万元以上の預け入れを条件に支援プログラムを提供するとしていた。

興業銀は27日遅くにこのプログラムの停止を発表。業務を第三者に委託し、インターンシップの募集を見つけたり、面接対策などのコーチングを行う仕組みだったという。ただし、実際のインターン採用の可否は各企業の判断に委ねられると説明していた。

JPモルガンは、同行を語って就職や面接、インターンシップのあっせんを行うことを、いかなる団体や個人にも一切許可していないとコメント。シティも第三者を通じたインターン提供は行っていないと説明した。

原題:China Bank Touted Wall Street Internship for $1 Million Deposit(抜粋)

--取材協力:Cathy Chan.

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