(ブルームバーグ):トランプ米大統領はミシガン州のウィットマー知事誘拐未遂事件で服役中の複数の受刑者に、恩赦を検討する意向を示した。「調べてみる。関心を持って見ているところだ」と28日、ホワイトハウスで記者団に語った。
トランプ氏は裁判は「なんとなく、でっちあげのように見える」と感想を述べた。「飲酒の影響でおかしなことを言う人はいるものだ」と語った。
トランプ氏は大統領就任以来、自身や政権に近い人物に恩赦を与えてきた。最近では詐欺や脱税で有罪判決を受けたリアリティー番組スターのクリスリー夫妻に恩赦を与えた。夫妻の娘は昨年の共和党全国大会で演説した。
米連邦検察当局は2020年に起きたミシガン州政府転覆未遂に関連し、6人を起訴。6人は州議事堂を襲撃し、知事を誘拐し、反逆罪で知事を裁判にかける計画だった。4人は有罪となり、連邦高裁は先月、首謀者2人に対する有罪判決を支持。州検察もこれとは別の8人を訴追し、このうち5人が有罪判決を受けた。
この事件は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)初期にウィットマー知事や他州が導入した行動制限や、銃規制への強い反発が背景にあった。トランプ氏は20年4月17日にミシガン州を「解放せよ」とソーシャルメディアに投稿し、ロックダウン(都市封鎖)への抵抗を促した。
原題:Trump Weighs Pardons for Michigan Governor Kidnapping Plotters(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.