(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、同らの強硬な関税の脅しを結局は実行に移さないとウォール街がみているとの指摘にいら立ちを示し、これまでの度重なる姿勢軟化は貿易面で譲歩を引き出すための戦略的な動きだったと主張した。
「これは交渉というものだ」とトランプ氏は28日に発言。「ばかげたほど高い数字」をわざと提示し、「それから少し下げる」というやり方は交渉の一環だと付け加えた。
トランプ氏は大統領執務室でのイベントで、「TACO」と呼ばれる取引に関する報道について質問された。これは「Trump Always Chickens Out(トランプはいつも尻込みする)」の頭文字を取ったもの。
同氏が過激な関税措置を示唆した後に市場が下落し、最終的にはその方針を撤回すると見込んだ投資家がその下げに乗じるという取引で、トランプ氏による関税政策の相次ぐ変更に対応しようとするトレーダーの間で使われるようになった。
トランプ氏は「TACO」取引に関する質問に対し、強く反論。大統領としての自身の行動は厳し過ぎると批判されることの方が多いと述べ、この質問を「失礼だ」と断じた。
「私が50%の関税をかけなかったら、彼らは今日ここに交渉に来ていなかっただろう」と同氏。「悲しいことに、私が今もっと合理的な内容で合意しても、『あいつは尻込みした、尻込みした』などと言われることだ。信じられない」と語った。
原題:Trump Insists to Wall Street He’s No Chicken On Tariff Policy(抜粋)
(最終2段落を追加し、更新します)
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