(ブルームバーグ):台湾の鴻海精密工業が14日に発表した1-3月(第1四半期)決算は、利益が市場予想を上回った。米国の関税措置を見越した先回り需要が加速した。
発表資料によると、純利益は前年同期比91%増の421億台湾ドル(約2045億円)。アナリスト予想平均は355億台湾ドルだった。同社は1-3月期の売上高が24.2%増の1兆6400億台湾ドルになったと4月に発表していた。
鴻海は、人工知能(AI)サーバーコンピューターなどの製品に対する需要の高まり、特に米国による関税発動前の駆け込み需要の恩恵を受けている。同社は4-6月(第2四半期)および通年の増収見通しをあらためて示したが、通期売上高の伸び率は従来予想よりも鈍化すると説明した。
今月上旬に発表した4月の売上高は26%増だった。AI製品などの「堅調な前倒し需要」に支えられ、1-4月の累計では過去最高に達したという。
米ドルが台湾ドルなどに対して下落する中で、鴻海はコスト圧力の高まりにも直面している。また、関税の影響など地政学的リスクを緩和するため、米国への投資を増やしている。

原題:Nvidia Partner Hon Hai Tops Profit Estimates as Sales Surge(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.