(ブルームバーグ):米エネルギー情報局(EIA)は今年の国内原油生産見通しを下方修正した。米原油相場が1バレル=60ドルを割り込む中、シェール業者は事業縮小計画に着手している。
EIAは6日発表した「短期エネルギー見通し」で、2025年の国内原油生産を日量1342万バレルと予測。先月の予想から約10万バレル引き下げた。今回の見通しには、最新の米関税水準や、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が週末に合意した追加増産は反映されていない。
トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争とOPECプラスの供給増で米原油価格は急落しており、米生産見通しは今後も下方修正が続きそうだ。米国のシェールオイル生産大手の一部は年末までに掘削装置を約4%削減する計画。独立系石油・ガス会社ダイヤモンドバック・エナジーは米国内のシェール生産がピークに達した可能性が高いとみている。
EIAは来年の米原油生産については日量1349万バレルと予測。前回の予測から7万バレルの引き下げとなった。
EIAによると、世界の原油需要は今年、日量1億370万バレルに増える見込み。先月から10万バレル上方修正された。なお、この予測では、対中関税率が現在の最大145%よりもかなり低い水準になることを前提としている。
原題:US Cut Forecast for Oil Output Before Crude’s Latest Plunge (1)(抜粋)
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