(ブルームバーグ):トランプ米大統領は5日、グラファイトやタングステン、ウラン、金地金などの金属を国別関税の対象から除外する大統領令に署名した。一方でシリコン製品については関税を課すとした。大統領令は8日に発効する。
大統領令には、通商協定の実施権限を米通商代表部(USTR)と商務省に付与する規定も盛り込まれた。これにより、通商協定の実施が加速する可能性がある。航空機部品やジェネリック医薬品、希少金属、国内で栽培できない香辛料やコーヒーなどの関税免除が容易になる見通しだ。
USTRと商務省は、トランプ氏が欧州連合(EU)や日本、韓国と結んだ協定のように、諸外国との枠組み合意を実施する権限を持つことになる。
今回の大統領令によって、金地金の関税対象からの除外が正式に決まった。数週間前、米税関・国境警備局(CBP)が金地金を国別関税の対象にするとの見解を示し、金市場に混乱を招いた。その後、トランプ氏は金輸入に関税をかけることはないと明言していた。
トランプ氏が課した関税や一部の協定は短期間で取りまとめられたため、重要な市場を混乱させ、米国内で生産できない製品の価格を押し上げる恐れがあるとの批判を招いていた。
今回の措置では、航空宇宙や消費者向け電子機器、医療機器などに使用される重要鉱物の多くが国別関税の対象外となる。
原題:Trump Exempts Gold, Tungsten, Uranium from Global Tariffs(抜粋)
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