「トランプ関税」をめぐる日米交渉で、アメリカ側が輸入拡大を求めている品目の一つが日本の主食・コメです。アメリカのコメの一大産地、カリフォルニア州を訪ねました。

カリフォルニア州の州都サクラメント近郊。

記者
「水がはられた状態ですが、田んぼの一区画がとにかく大きく、ずっと広がっています」

この地域では、およそ20万ヘクタールにものぼる広大な土地でコメの栽培がおこなわれています。

記者
「飛行機がやってきました。飛行機を使って、種がまかれます」

農家あたりの経営規模が日本の80倍にのぼるアメリカでは、苗を植えるのではなく、飛行機で種をまきます。

現地では種まきが始まったばかり。飛行機には一度におよそ2トンもの種が積まれ、経路をGPSで管理しながらまいていきます。

コメの価格高騰をめぐっても注目されるカリフォルニア米。日本が輸入しているアメリカ産のコメの大半がこの地域で生産されています。

トランプ政権が日本にコメの輸入枠拡大を求めていることについて、アメリカのコメ農家は期待を寄せています。

カリフォルニア州のコメ農家 チャーリー・マシューズさん
「ようやく農業の重要性を認識してくれる政権ができました」

一方、日本国内からは農家を中心に反対の声があがっていることについては…

カリフォルニア州のコメ農家 チャーリー・マシューズさん
「世界中の農家は同じような悩みを抱えていて、我々も輸入米に苦しめられています」

交渉で「日米双方の農家にとって良い話にまとまることを望んでいる」と話しています。

コメをめぐっては、日本が関税をかけずに輸入する「ミニマムアクセス」の範囲内でアメリカからの輸入量を増やす案が一時、検討されていました。

しかし、自民党内からは“コメなどの農産品が交渉カードになることは許されない”と反対論が根強く、今後、アメリカ側の出方が注目されます。