欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は22日、欧州が統合を強化すれば、ユーロがドルの代替となる準備通貨になり得るとの見解を示した。

デギンドス氏は「現時点では代替準備通貨の立場にはないが、数年後にはそうなり得る最適な位置にいると考える」と述べ、「統合プロセスがさらに進めば、ユーロの国際的な重要性は増すと確信している」と話した。

デギンドスECB副総裁

マドリードの学生向けに講演した同氏は、欧州が一つの声で発信し、国ごとの利益ではなく共通の利益に基づいて意思決定を行うことが、世界に認識される必要があると指摘。単一の域内市場、資本市場、銀行市場となるべく規制ギャップを埋める取り組みについて意識される必要性にも言及した。

トランプ米大統領の関税政策がユーロの対ドルでの上昇要因となっているものの、世界の準備資産がドルからユーロへと構造的にシフトするとの見方は極めて長期的な視点によるものだ。過去にも同様の見通しが浮上したが、過大評価だったことが繰り返し証明されてきた。最新データによると、ユーロは世界の外貨準備の20%を占めるに過ぎない。一方でドルは60%近くを占めており、ドルの優位性は長年、ほとんど変化していない。

 

原題:Guindos Says Euro May Be Alternate Reserve Currency in Few Years(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.