米アルファベット傘下のグーグルは20日、自社のスマートフォン「Pixel」最新シリーズ向けに、米アップルのファイル共有機能「AirDrop」を利用して「iPhone」と画像やファイルをやり取りできる技術を開発したと明らかにした。

予想外の発表で、競合が築いてきた閉鎖的なエコシステム(生態系)の独占性を揺さぶる大胆な試みだ。ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、グーグルの広報担当者はこの機能の開発にアップルは関与していないと回答した。

アップルのAirDropは10年以上前に登場。スマホのiPhoneやタブレット端末「iPad」、パソコン「Mac」などアップル製デバイス間で高速かつワイヤレスでファイルを転送できる機能だ。

グーグルの「Pixel 10」はアップルの「AirDrop」を通じて、写真や動画などのファイルをアップル製デバイスに送信できるようになった

グーグルも自社の基本ソフト(OS)「アンドロイド」向けに「Quick Share」という類似機能を提供している。

グーグルによれば、「家族や友人との瞬間を共有する時、どんなデバイスを持っているかは問題であるべきではない。共有はただシンプルに機能すべきだ」という。

グーグルの広報担当者は、同社が独自に開発し実装した技術だと述べ、第三者のセキュリティー企業の協力を得た上で「社内のプライバシーおよびセキュリティチームによって徹底的に検証された」と説明した。

アップルは現時点でコメント要請に応じていない。

原題:Google Creates Work-Around to Support Apple’s iPhone AirDrop (1)(抜粋)

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