マクロトレーダーのクリス・ロコス氏のヘッジファンド、ロコス・キャピタル・マネジメントは、昨年11月の米大統領選におけるトランプ氏の勝利から大きな利益を得た。そして、トランプ大統領が今月に市場の混乱を引き起こしても、変わらずにリターンを確保した。

トランプ氏の4月2日の関税発表後に債券利回りが上昇する中、ロコス・キャピタルは今月最初の2週間に運用成績がプラス4.5%となったと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。詳細の非公開を理由に匿名を条件に語った関係者によれば、年初来のリターンは8%に拡大した。

ロンドンを拠点とするロコス・キャピタルの担当者はコメントを控えた。同社の運用資産は215億ドル(約3兆630億円)。

一部のヘッジファンドは苦戦している。トランプ氏の2日の関税発表によって世界的に市場が混乱し、通常は安全資産と見なされる米国債にも不安が広がった。アルファダイン・アセット・マネジメントは先週に多額の損失を被り、今月に入ってからの運用成績はマイナス10%となった。

ロコス・キャピタルは昨年11月に1日で約10億ドルの利益を上げた。2015年の設立以来、1日の利益額としては最高規模となった。

原題:Rokos Keeps Making Money on Trump-Fueled Market Rallies or Routs(抜粋)

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