トランプ米大統領は米東部時間16日午後(日本時間17日午前)、米国の関税措置を巡る初の日米交渉に関連し、日本の代表団との間で「大きな進展」があったと自身のSNSに投稿した。日本の代表団と貿易問題を巡り会談できて非常に光栄だとしている。

トランプ氏は交渉のため首都ワシントンを訪問している赤沢亮正経済再生担当相率いる代表団と会談した。日本側は米国の関税措置の見直しを強く求める方針だ。

トランプ氏はこれに先立ち、赤沢経済再生担当相とベッセント米財務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表らが行う交渉に自ら参加する意向を表明していた。

日本は米国に同措置の見直しを求める貿易相手国・地域の「列の先頭」(ベッセント氏)にあり、米国がその見返りにどのような譲歩を相手側に要求するか見極めようと、世界の注目が集まっている。

ベッセント氏は軍事的な同盟国である日本との交渉を優先する意向を表明。日本をはじめとする同盟国との間で合意を取りまとめ、一丸となって中国に対し経済的圧力をかける考えを示している。

トランプ氏は今月9日未明、日本をはじめとする60余りの国・地域への上乗せ関税発動に予定通り踏み切ったものの、同日午後には90日間の停止を決めた。日本に対する上乗せ関税率は24%。

ただ、10%の基本税率のほか、自動車や鉄鋼・アルミニウムに対する25%の関税はいずれの国・地域も課されたままで、中国に対する追加関税率は145%に上る。

2月にホワイトハウスでトランプ氏と首脳会談を行った石破茂首相は、日本が対米投資額を1兆ドル(約142兆円)に引き上げる意向を表明。米国産液化天然ガス(LNG)の輸入も増やす方針を示した。

日本としては交渉を通じ米側に広範なディール(取引)を提示するものと予想される。

原題:Trump Says ‘Big Progress’ Made in Japan Talks on Tariff Deal (1)(抜粋)

(交渉の見通しなどを追加して更新します)

--取材協力:Jordan Fabian.

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