(ブルームバーグ):野村証券が日本株の一部銘柄のネット経由での買い注文を8日から一時停止したことが分かった。顧客のIDなど口座情報が盗み取られ、不正な取引が実施されていることに関連してさらなる被害を防ぐためだという。
広報担当者が同日、ブルームバーグの取材に対して明らかにした。具体的な銘柄についてはコメントを控えた。ホームページ上では、注文を停止した銘柄の取引を希望する場合は、店舗への連絡を呼びかけている。一時停止の対象には、新規の信用取引も含まれる。
不正取引を巡っては楽天証券が3月下旬、ユーザーのログインIDやパスワードが盗まれ、流動性の低い中国株などの売買が行われた可能性があると発表。同月25日までに不正取引の疑いがある中国株や香港株計582銘柄の買い注文の受け付けを一時停止した。4月8日時点では1007銘柄まで拡大している。
口座情報の流出や不正な取引は、楽天証や野村証のほかSBI証券やSMBC日興証券、マネックス証券でも確認されている。市場関係者の間では、3月下旬に起きた国内低位株の不自然な乱高下と不正取引との関連性を疑う見方も出ていた。
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