チケット販売プラットフォームのスタブハブ・ホールディングスは、米国での新規株式公開(IPO)を通じ最大8億5100万ドル(約1250億円)の調達を目指す。

米証券取引委員会(SEC)への8日の提出書類によると、ニューヨークに本拠を置くスタブハブは、1株22-25ドルで約3400万株を売却する計画。レンジ上限で算出すると、発行済み株式数に基づく時価総額は約92億ドルとなる。

同社は1-6月期に7600万ドルの純損失を計上した。売上高は8億2790万ドルだった。前年同期の純損失は2400万ドル、売上高は8億350万ドルだった。ブルームバーグ・ニュースが入手したマーケティング資料によれば、IPO価格は9月16日に決定される見通し。

ブルームバーグ・ニュースは4月、米国が包括的な関税を発表して株式市場が混乱したことを受け、スタブハブなどの企業がIPO計画を一時停止したと報じていた。

ここにきてIPO市場は活況が続く様相を呈しており、今週は今年最大の上場ラッシュとなる可能性がある。ブルームバーグの集計データによると、今年のIPOによる調達額(投資信託やその他金融商品を除く)はすでに244億ドルに達し、前年同期の204億ドルを大きく上回っている。

スタブハブは少なくとも2022年から直接上場による新規公開を模索しており、当時の企業価値は130億ドル超と見込まれていた。昨年には米人気歌手テイラー・スウィフトさんの「エラズ・ツアー」による需要増を追い風に上場を試みたが、市場環境の悪化を理由に計画を延期したと、事情に詳しい関係者が明らかにしていた。

IPOはJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど10行超が幹事を務める。株式はニューヨーク証券取引所に「STUB」のティッカーで上場する予定。

原題:Ticket Platform StubHub Seeks $851 Million in US IPO (2)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.