経済産業省は31日、次世代半導体の量産を目指すラピダスに対し、2025年度に最大8025億円の追加支援を行うことを決めたと発表した。ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業における22年度以降の累計支援額は1兆8225億円に上る。

発表資料によると、25年度支援の内訳は前工程に最大6755億円、後工程に同1270億円。政府は25年度中に1000億円の出資も行う見通しだ。ラピダスは4月から北海道千歳市内に設けた工場でパイロットラインの稼働を予定しており、生産に必要な装置や搬送システムの開発や導入に充てる。

ラピダスは27年に2ナノメートル(ナノは10億分の1)半導体量産を目指し、22年に設立。経済安全保障の観点から国内での半導体生産体制の強化を支援する政府の後押しを受け、急ピッチで工場建設や生産準備を進める。

石破茂首相も30年度までに半導体や人工知能(AI)分野に10兆円以上の公的支援を行う方針を示し、切れ目のない支援を続ける姿勢を鮮明にしている。

経産省の金指壽情報産業課長は31日の会見で、次世代半導体の量産に向けては官民出資や債務保証も組み合わせて実施していく方針を示し、官民出資は25年度内、債務保証についても「25年度中に実施が必要なのではないか」と述べた。

(会見内容を追加しました)

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