移民の流入がなければ米国の人口は2033年に減少に転じ、経済成長を阻害するとの見通しを米議会予算局(CBO)が示した。

CBOの長期予算見通し報告書によると、米国では8年後に年間の死亡数が出生数を上回る見通しで、それ以降は移民の純流入が人口増加をけん引する見込み。CBOは昨年時点では40年に人口が減少に転じると予想していた。

トランプ政権が国境警備強化や国外送還からの保護の制限などを通じて移民流入抑制を目指す中で、この人口予測は厳格な移民政策が招き得るリスクを浮き彫りにしている。米税関・国境警備局(CBP)のデータによると、2月にメキシコ国境で拘束された不法入国者数は前年同月比で94%減少した。

CBOの人口予測はトランプ氏が就任する前の政策や経済情勢に基づいているため、27日の報告書はトランプ政権の政策に触れていない。

CBOはまた、向こう30年間の国内総生産(GDP)伸び率を平均1.6%と予測。過去30年間の平均伸び率2.5%を下回る理由として、人口増加の頭打ちと高齢化に伴う労働力の拡大ペース減速と、生産性の伸び鈍化を挙げた。

原題:US Population Will Shrink by 2033 Without Immigration, CBO Says(抜粋)

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