(ブルームバーグ):ハリウッドスターのライアン・レイノルズ氏とロブ・マケルヘニー氏は2021年、英ウェールズの小さなサッカークラブ、レクサムAFCを約200万ポンド(約3億8100万ドル)で買収した。現在、同クラブの価値は約1億ポンドに達している。
事情に詳しい関係者によると、医療機器で財を成したニューヨークの富豪、アリン一族がここ数カ月にレクサム株15%近くを取得した。この取引でレクサムの価値は1億ドルと評価された。評価額はレイノルズ氏らが同クラブを買収した際の約50倍だったという。詳細は非公開だとして関係者が匿名を条件に語った。
レクサムとアリン一族は取引価格を公表していない。クラブ側はコメントを控え、アリン一族のコメントは得られなかった。

レクサムは、米国の著名人が英国のサッカークラブの経営立て直しに成功したまれな例だ。レイノルズ氏とマケルヘニー氏は、チームがイングランドサッカーの5部リーグに所属していた21年2月にチームを買収した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で2シーズン近くファンが試合を観戦できない状況が続き、チームの価値は落ち込んでいた。
以来、両氏はチームに1100万ドル(約16億2000万円)以上を投資。公式動画配信サービス「Disney+」(ディズニープラス)」のシリーズ「ようこそレクサムへ」の人気もあって、世界中にファン層が広がり売上高も増えた。
チームは 昇格を重ねた結果、現在は3部リーグのトップ近くに位置し、プレミアリーグの一つ下のチャンピオンシップへの昇格のチャンスがある。

レクサムは数週内に、前会計年度の売上高が2000万ポンド超と、2倍以上に増えたことを明らかにする予定。
これに基づくと、最新の取引でのレクサムの評価額は売上高の約5倍となり、22年に25億ポンドで買収されたプレミアリーグのチェルシーFCと同等の倍率になる。
原題:Ryan Reynolds’ Wrexham Football Club Valuation Rises 4,900%(抜粋)
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