(ブルームバーグ):住友生命保険は2026年4月に入社する新卒(総合キャリア職員)の初任給を最大33万5000円(固定残業代含む)に引き上げる方針だ。今春入社と比べ7万5000円、率にして29%の大幅アップとなる。
広報担当者によると、初任給の引き上げは24年春から3年連続で、海外や全国への転勤のあるコースでは累計12万5000円、60%増となる。エリア内転居のあるコースは今春入社に比べ6万円増の30万円、転居を伴う異動のないコースでは同4万7000円増の27万7000円とする。

日本企業では初任給の引き上げが相次いでいる。特に生損保や銀行など金融機関では、優秀な人材の確保に向けた引き上げ競争が激しい。帝国データバンクが1519社を対象に実施した調査によると、今春入社の初任給の引き上げ額を回答した企業332社のうち、3万円以上と回答したのはわずか2.4%にとどまる。平均の引き上げ額は9114円だった。
保険業界では、東京海上日動火災保険が来春入社の初任給を最大約41万円(転勤あり)に引き上げる方針で、転勤の有無などで引き上げ額に差を付ける動きもある。
住友生命に25年4月入社予定の総合キャリアは現時点で141人。広報担当者は、人材採用は重要な課題であり、初任給の引き上げも追い風に優秀人材の確保に取り組みたいと述べた。
(最終段落に情報を追加して更新します。会社側の申し出により見出しと第2段落の4年を3年に訂正済みです)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.