著名デザイナーのNigo氏が創業したストリートファッションブランドのHUMAN MADE(ヒューマンメイド)は、新規株式公開(IPO)の価格を仮条件の上限で決定した。

17日に開示された資料によると、公開価格は1株当たり3130円。同価格を基にした市場からの資金吸収額(公募・売り出しの合計)は約178億円で、時価総額は717億円となる。新株発行に加え、Nigoとして知られる長尾智明氏やアーティストのファレル・ウィリアムス氏など既存株主が保有株を売却。新株発行による調達資金は国内の新規出店や電子商取引(EC)システムの強化など設備投資に充てる。

アセットマネジメントONEが株式を購入したほか、三井住友DSアセットマネジメントやレオス・キャピタルワークス、MY.アルファ・マネジメントHKアドバイザーズなどの機関投資家は株式購入への関心を表明していた。仮条件を設定した翌日には、投資家の応募倍率が10倍超に達した。

Aequitas Researchのアナリストであるホン・ジエ・ソウ氏は、ヒューマンメイドが他社に比べ売り上げ成長や収益性の高さを実現していることから、「同業他社に対する評価プレミアムの一部は恐らく正当化できる」と先週のリポートで指摘した。

ヒューマンメイドは11月27日に東京証券取引所グロース市場へ上場予定で、案件全体を取り仕切る主幹事は野村証券とみずほ証券が共同で務める。Nigo氏は「A BATHING APE(BAPE)」や「KENZO」など著名ファッションブランドを手掛けた。

--取材協力:南部真帆.

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