イスラエルは、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意で予定していた拘束しているパレスチナ人の釈放を延期すると発表しました。ハマスが合意違反だと反発するのは必至で、停戦の維持が危ぶまれる事態になる可能性があります。

イスラエルの首相府は23日に声明を出し、ハマスが22日に6人の人質を解放したことを受けて釈放する予定だった拘束中のパレスチナ人について、釈放を延期すると発表しました。理由について、首相府はハマスが人質を返還した際に開いた式典が「冷笑的」だったとしたうえで、ハマスによる次の人質解放が「確実になるまで延期する」としています。

停戦合意では、ハマスが人質を解放するのと引き換えにイスラエルが拘束しているパレスチナ人を釈放することになっていますが、今回の延期をうけてハマスが「合意違反」だと反発するのは必至です。

合意の第1段階で定められた停戦期間は残り1週間ほどですが、恒久的な停戦を目指す第2段階の交渉は当初から難航が予想されていたことに加え、今回のイスラエルによる釈放延期の決定により、停戦の維持が危ぶまれる事態になる可能性があります。