(ブルームバーグ):中国の王毅外相は、どの国も「単独でやっていく」ことはできないと述べ、国連の強化を呼びかけた。トランプ米大統領が幅広い分野で関税発動の構えを見せ、国連の一部機関から離脱すると表明する中で、中国は世界的影響力の増大を目指している。
王外相は多国間主義の重要性を議論するために中国が招集した国連安全保障理事会の会合の後に記者団に対し、「各国は相互依存しており、同じ未来を共有している。どの国も単独でやっていくことはできない」と指摘。「強い者による弱い者いじめを許してはならない。ましてや、弱肉強食の法則に戻ってはならない」と述べた。
中国はトランプ大統領による関税の威嚇や長年の同盟国への挑戦姿勢を受けた混乱に乗じ、自国を米国の対抗勢力として位置付けようとしている。その取り組みの顔となる王外相は先週、欧州を訪問。英国とアイルランドを訪れた後、ミュンヘン安全保障会議で演説した王外相は、中国は「現実のものとなりつつある」多極化世界において「確実な要素」となると述べた。
トランプ大統領は世界保健機関(WHO)や人権理事会からの脱退や、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出停止を表明し、国連との距離を置く姿勢も示している。
王外相は今週、南アフリカ共和国で開催される20カ国・地域(G20)外相会合にも出席する。同国の土地政策などを批判したルビオ米国務長官は、同会合を欠席する。
安保理会合後に王外相は、米国を名指しせずに、「国際情勢がどう変化しようとも、中国は多国間主義にコミットし続ける」と述べ、「より良い未来を築くために、あらゆる国々と協力する用意がある」と強調した。
原題:China Moves to Seize on US Upheaval With Appeal to Strengthen UN(抜粋)
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