利益剰余金は約600兆円 原因は「ため込む大企業」 

BNPパリバ証券の河野氏は、日本の実質賃金が上がらない原因は「儲かってもため込んで、実質賃金も上げない、人的投資もしない大企業にある」と指摘します。

実際、日本企業の利益剰余金は1998年ごろは約120兆円でしたが、アベノミクスなどを経て、2023年度には約600兆円まで膨らみました。

しかし、利益剰余金が急激に積みあがる一方で、人件費の増加は極めて小さいものに留まっています。

みずほ銀行の唐鎌氏は「日本の企業業績について話す際に、儲かっているにも関わらず、人件費が上がらない、給料が上がらないと言われてきたが、実際は逆で、人件費が上がらないから儲かっているという部分もある」と解説します。

では今後、大企業はどう発想を変えていけば良いのでしょうか?