(ブルームバーグ):半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、トランプ政権高官の要請を受け、米インテルの工場の運営権取得を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。トランプ大統領は、米製造業の強化、そして重要技術における米国の覇権維持を目指している。
それによれば、トランプ政権のチームがTSMC幹部との最近の会合で、同社とインテルによる取引に関するアイデアを提起し、TSMCは前向きな姿勢を示した。インテルが取引を受け入れるかどうかは不明だという。
協議は非常に初期の段階にあり、提携の具体的な仕組みはまだ決まっていない。ただ計画では、TSMCがインテルの米半導体工場を完全に運営することを目指しているという。関係者は、協議が非公開だとして匿名を条件に語った。またこの計画は、インテルの財務状況悪化を巡る懸念に対処することにもなる。
関係者によれば、この取引では米政府による支援とともに、複数の米半導体設計大手が出資に参加する可能性もある。そうなった場合は、外国企業1社のみが所有する状況が回避されることを意味する。
TSMCとインテルはコメントを控えた。ホワイトハウスの担当者にもコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答を得られていない。
原題:TSMC Considers Operating US Intel Factories After Trump Request(抜粋)
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--取材協力:Debby Wu、Jenny Leonard.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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