みずほフィナンシャルグループ(FG)がインド最大の投資銀行の一つアベンダス・キャピタルの買収で合意に近づいている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

関係者によると、みずほFGはアベンダスの株式63%を保有する米投資会社KKRから全株式を取得する交渉を進めている。匿名を条件に語った関係者の1人によると、合意が成立すればアベンダス全体の企業価値は約8億ドル(約1220億円)と評価されるという。

みずほFGは、M&A(企業の合併・買収)助言などで実績を持つアベンダスを買収し、日本や米国で培ったノウハウも合わせてインド事業を強化したい考えで、海外事業を含めたグループ収益力の向上を図る。

複数の関係者によると、みずほFGやKKRは、細部について交渉を進め、3月中にも最終合意に達する可能性がある。ただ、交渉の結果、合意に至らないことも考えられる。

アベンダスを巡っては、KKRが保有株の売却意向を示し、昨年から複数回の入札を行っていた。プロセスは最終局面に入っており、みずほFGが取得の最有力候補となっている。アベンダスには野村ホールディングスや米カーライル・グループなども関心を示していた。

みずほとKKR、アベンダスの広報担当者はコメントを控えた。

みずほFGをはじめ日本のメガバンクグループは、国内に比べ高い経済成長が見込まれるインド市場に高い関心を寄せている。現地のノンバンクやフィンテック企業に相次ぎ出資しているほか、支店開設などの動きも活発だ。

--取材協力:浦中大我.

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