(ブルームバーグ):アジア時間5日の取引で、金価格が一段高となり、1オンス=2849.05ドルと過去最高値を更新した。「米中貿易戦争」の幕開けとも思われる状況で、安全資産への需要が高まった。
金価格は前日にも約1%上昇。トランプ米政権は4日、中国からの輸入品に対する10%の追加関税を発動し、中国側も迅速かつ的を絞った対抗措置を発表した。
中国の反応はトランプ政権1期目と比べると、比較的穏やかなだったが、それでも米中経済への影響を懸念する声は根強い。インフレが関税で再燃すれば、米金融政策に波及しかねず、市場は様子を見守っている。
トランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相との共同記者会見で、米国がパレスチナ自治区ガザを管理し、復興の役割を担う構想を表明したことを受け、見通しの不確実性がさらに高まった。
サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「米中協議に良いニュースはなく、ガザ地区のニュースで地政学的不安が高まれば、ドルの水準に関係なく、金への追い風はさらに強まるだろう」と指摘した。
原題:Gold Hits Record High as US-China Trade War Stokes Haven Demand(抜粋)
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