オルタナティブ資産運用の米アポロ・グローバル・マネジメントは、30年満期のマルチ戦略クレジットファンドを設定した。規模は50億ドル(約7700億円)。アポロなどのプライベートクレジット各社は保険会社からの資金を呼び込む取り組みを進めている。

同ファンドは公募債や私募債など、さまざまな種類の投資適格債をパッケージ化するもので、レバレッジをかけた取引も一部含まれていると、事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べた。

アポロの商品はいわゆるマスターファンドに資金を投じるフィーダーファンドに似ており、クレジットファンドへの出資をさまざまなリスクとリターンの債券にパッケージ化することで、保険会社がそれらの投資に対して保有する必要のある規制で定められた資本を実質的に減らし、購入しやすくする。

しかし、アポロの戦略は基盤となる単一ファンドに複数の異なる種類のクレジットをまとめるという点で、標準的な手法と異なる。また、30年という期間は通常よりはるかに長く、保険会社が資産を長期負債に一致させるのに寄与する。

アポロ、超富裕層に軸足

関係者によると、今回のファンドで最も高い格付け「AA」の部分はアポロ傘下のアテネを含む保険会社に販売された。「エクイティー」と呼ばれる最もリスクの高い部分は、政府系ファンド(SWF)や年金基金、ファミリーオフィスなどの投資家に割り当てられたという。

アポロとアテネの広報担当者はコメントを控えた。

アポロやブラックストーンなどのプライベートクレジットの大手企業は、保険会社との取引を通じ数十億ドルの資本を運用することで、資産の拡大を目指している。

原題:Apollo Builds $5 Billion Multi-Strategy Fund With 30-Year Life(抜粋)

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