【ナゴノダナバンク】

・事業概要
「株式会社ナゴノダナバンク」では、名古屋市西区那古野地域で、空き家や空き店舗を活用してまちづくりを推進する事業を行っている。元は地域のまちづくり団体「那古野下町衆」の空き家・空き店舗対策チームから独立し、2009年に発足、2018年に法人化された。プロジェクトは、空き家所有者に直接アプローチし、事業者と協力して活用計画を提案することで空き家の利活用を進めてきた。また、商店街の空き店舗の利活用をワークショップ形式で行う「商店街オープン」というイベントを通じて、商店街の再生を図る取り組みも行っており、地域内外からの協力を得て、空き店舗を活用した新規店舗の開業を実現している。これにより、地域コミュニティの再活性化に寄与しており、那古野地域以外に鳥取県智頭町でのかやぶき屋根の物件の活用や岩手県陸前高田市地域でも同様の取り組みを広げている。

・空き家の掘り起こしへの視点
「ナゴノダナバンク」では、空き物件の持ち主に対し、物件の具体的な活用方法を予め明示することで交渉を進めている。所有者には、どのようにリノベーションし、どのような用途で物件を活用するかを詳細に提案することで、物件の有効活用に対する理解と協力を得られるようにしている。このプロセスにより、所有者の安心感と共感を促し、地域の再生と活性化につながる取り組みが実現されている。また、空き家活用の実績が増えていくことで、他の空き家所有者から相談も増加している。